24日(月)から26日(水)まで、京都創生フォーラムで管外調査、いわゆる会派視察に出かけています。まず初日は高知県議会と高知医療センターの2ヶ所に伺いました。
高知県議会では、医師確保対策についての県の取り組みや考え方を調査しました。去年、厚生常任委員会でお邪魔した東金市の県立病院で地域医療に頑張っていると教えていただいたので、その後すぐにうちの議会事務局の調査課で下調べをしてもらって今日の視察となりました。
実は人口10万人当たりの医師数は、京都府も高知県も全国トップクラスなのですが、では府県全域に充足できているかといいますと決してそうではなく、高知県内では高知市と南国市に70%が集中しており、へき地については何とか自治医科大学卒の医師等でかろうじて確保しているのですが、最も深刻なのは、郡部の急性期を担う病院の医師不足ということで、非常に京都府とダブっている現状がうかがえました。
その中で、一度来てくれた医師をさらに定住させるためには報酬を格段に上げるということではなく、あらゆることに、医師のニーズにしっかりフォローできること、あなたを何より頼りにしている、大切に思ってるんですよ、ということをいかにうまく伝えるかということが定着のカギを握っているということでした。結局ウルトラCはないんですね。
あと、高知県では防災ヘリをドクターヘリ的運用して、年間230名ほどの救急搬送をしているそうです。防災ヘリが定期点検中には県警ヘリを、それも無理なら四国他県のヘリが助けに来てくれる約束になっているそうで、法的にはドクターヘリのように多目的な使い方をしても何ら問題ないらしく、京都府でもしばしばドクターヘリを導入すべきという提言がありますが、自衛隊や海上保安庁のヘリなどの活用を考える方が、より現実的かなあと思いました。
その救急搬送のヘリが主に到着するのが高知医療センターです。県立病院と市立病院が互いにライバルであり施設の老朽化も相まって、単独で整備するよりも統合して整備する方がスケールメリットを活かすことにより高度医療の充実が図られ、住民の医療サービスの向上につながるということで、当時あまり例のなかったPFIにより建設され、運営も民間に任されました。
で、設立から3年が経過し、提供する医療については評価が高いわけですが、経営については大きな課題があるようです。そもそもPFIというのは性善説に成り立っている、ところが管理運営している企業のマメージメント力が非常に弱く、経費が実質的には削減できていないので、20年度に契約を見直すことになっているそうです。
反省点を言えば、最初からインセンティブを約束する方式ではなくて、定額プラス経営が良ければ出しますよ、という方式で出ないと、いかに民間といえども努力は生まれないということでした。
今日はJRで広島へ向かい、県の市町への権限移譲の取り組みを視察した後、今長崎のホテルでこの記事を書いているところです。電車旅で合計6時間半、電車の中でパソコンをいじろうとしたら酔いそうになったので速攻でやめました。明日も長崎県の医師確保対策について視察に伺います。おやすみなさい。
※(注) この記事は、25日(火)に書いたもので、ネット環境がなかったのでブログを更新できませんでした。その点をお汲み取りくださいませ。