府議会議員選挙の投票日は4月8日でしたが、実は議員としての任期は今日からなのです。その記念すべき府議会議員としての最初の日、私は久しぶりにネクタイを締めませんでした。完全オフ日です。
そういえば、こんなふうに過ごすのはいつ以来だったかなぁと振り返ると、なんとお正月にまで遡らなければなりませんでした。この業界の宿命とはいえ、特に子供には申し訳なかったなぁと思います。甘えたい盛りのこの時期に十分に時間をとってスキンシップを図ってやれない一方で、幼児教育や家庭教育の重要性を強く主張するのですから、いったいお前はなんなんだと自分に問いかけては苦笑いする他ありません。
いつも言う若手議員の不利なところは、こうした家庭の中においても出てきます。年配の議員さんは既に子ども達も自立し、ほぼすべての時間を自分のために使えるのではないかと思うのですが、私たちのように子どもが乳児であったり幼児であったりした場合、必ずしもそうはいきません。
この時期の子ども達は特に親の愛情を多く注がなければならない時期で、寂しい思いをさせてしまうというセンチな感情論ではなく、社会を構成する一人の人間を育てるときに、親として最低限しておかなければならないことをせずに議員として教育を語るということなどがあるとすれば、本末転倒もはなはだしいのではないでしょうか。
家庭人としての役割も果たしながら議員としての職務もしっかりと果たさなければならない。当たり前のことではありますが、年配の議員さんにはない悩みが若手議員には付きまとうのです。
一方で、子育てに関わることで、気付くこともたくさんあります。年配の議員さんは、それぞれのご家庭で、おそらく子育てにはあまり関わってこられなかったのではないかと思うので、子育て支援をどのように進めていけばよいのか、いまいち肌で感じられないことも多いのではないでしょうか。まるで子供など放っておけば勝手に育つとでも言わんばかりの乱暴な発言をされるのを時々耳にしてきましたが、無知が故の心無い言葉をそれなりの立場の方から聞かされると、慣れっこではありますが残念でなりません。
そう考えると、やはり議会ではいろんな立場や年齢の議員がバランスよく構成されていることが重要なんだなと感じます。ただし、理想はそうかもしれませんが、若ければよいというものではありませんし、女性だからよいとも思いません。しっかりと社会性を身につけていない若手議員や、自分自身の価値観がまるですべての女性の意見を代弁していると勘違いしている女性議員も見受けられますし、結局は、有権者がその人個人を評価していただくしかないということなんでしょうね。私は男性ですが、だからといって女性の立場が分からないようでは議員として失格ですし、お年寄りの考え方も理解できなければなりません。
自分の価値観を押し付けないように、相手に流されすぎないように、そのバランス感覚が議員として非常に重要なことだと思います。それは男性だろうが女性だろうが若手だろうが年配だろうが、そして議員を何期勤めようが関係ありません。