先日、議会運営委員会が開催され、議会活性化のために検討すべき項目を調整しました。各会派から提案のあったものをすべて並べ、また各会派に持ち帰ってそれぞれの項目を検討すべきかどうか取りまとめていたのですが、その結果が公表されました。
各会派からは述べ80項目が提案され、ダブっているものを整理すると33項目になりました。それを『検討するかどうか』、つまり実施するとかしないとかいう以前の、議論のテーブルに載せるかどうかの意思表示を各会派が行ったのです。
まな板に載せるかどうかは4会派以上の賛同が得られなければならないことになっており、そうすると検討項目はわずか12項目にまで減ってしまいました。正直に言うと、残念というよりもむなしさを強く感じます。そもそも『議会を活性化する』ということの定義はなんでしょうか。そのことを明確にしておかなければ、議論は空回りすることでしょう。先日の議会運営委員会はまさにそんな会議でした。
私たち市民フォーラム・舞鶴は、『議会活性化』とは、(1)議会あるいは議員がより深く議論できる環境をつくること、(2)市民への情報公開、であると位置付け、それに沿って提案し、項目を整理してきました。また他の会派が提案してきた項目も可能な限りテーブルに載せて議論するのが筋だと考えましたが、多くの会派はそう考えていなかったようです。
その結果、検討すべき項目がわずか12項目にまで減らされてしまいました。しかしこれらの中には改革することによって大きな前進となる項目もいくつか含まれています。
例えば、『議長任期は2年とする』。これまでは早く議長になりたい人が後から何人も控えていたので1年でいつも辞任されていました。しかしこれでは議長の権威を貶めることに繋がると思いますし、不慣れなせいで議事進行にもしばしば支障をきたしていました。新議長には2年間、腰をすえてしっかりと勤めていただきたいと私は考えています。
また『現在の特別委員会を再編・新設・廃止を含めてゼロベースから検討する』ことが話し合われることになったので、形骸化している特別委員会を再編したり、現在問題となっている市民病院や地域医療の問題に取り組む特別委員会が設置される可能性も出てきました。
さらに本会議での代表質問や一般質問の一問一答方式についても、遅ればせながら検討されます。
しかし、議会改革の本丸と考えていた『議員定数の削減』については一蹴されてしまいました。これを提案したのはうちだけで、議論することさえ賛同してくれる会派はありませんでした。議員定数削減に反対される方は、大きく2つの理由を言われます。1つは『議論が尽くせなくなる』ということ。2つには、『定数を減らしても立候補する人数も調整され、競争原理が働くとは限らない』ということです。
まず(1)の理由については、ちゃんちゃらおかしいと思います。それではまるで今現在、議会では議論が十分に尽くせているかのような言い分だからです。小さな声が反映されなくなると言う方もいらっしゃいますが、大勢いても議論できる環境になければ同じことです。また(2)の理由については、たとえ競争原理が働かなかったとしても特にマイナス要素があるわけではありませんし、財政的な負担は軽減されますので少しは行政に貢献できます。
今回の話し合いは9月に一定の答申を出すことになっていますが、それで終わりにしてはならないと思っています。どのような結果に終わったとしても、11月の舞鶴市議会議員の改選後、改めてリスタートするということを申し合わせておかなければと考えています。