舞鶴市役所には『経営戦略推進室』という部署があります。行財政改革を強力に推進するセクションとして、鳴り物入りで設置されてから1年5ヶ月が経ちました。
設置から半年した昨年の9月議会で、『行財政改革を進める上で、まずはとにかく職員の意識改革・市役所の風土改革をしなければいけない』という答弁がありました。そしてその実践として、職員研修や会議等を延べ百数十時間とか、何百時間とかやっているそうです。
くだらない意味のない研修なんかに付き合わされる職員さんはご苦労なことです。またこれらにも残業なり何なりの手当がついているのでしょう。
多分、研修なんかで教えられることぐらい、頭のいい市職員さんたちが分かっていないはずがない。ただ役所としても個人としても、それを実践できる環境にないのが実情なのだと思います。
意識を変えることなどたやすいことです。人を減らせば簡単に意識は変わるし市役所の中の風土も変わるでしょう。
人を減らせば仕事が大変になり、少しでも負担を減らそうと考えていろんな工夫も生まれるのではないかと思います。場合によっては『この事業は大変なわりに市民からの評価も高くないから思い切ってやめよう』ということになるかもしれません。仮に、『仕事が大変になったからやってる振りしてやらなければいいや』、と考える職員さんがいたとしたら、その人は公務員としての資質に欠けますのでいつでも辞めていただいて結構です。
基本的に、人間は自分に甘い生き物です。それが許されているうちは、よくないと思っても実践できません。ですから『意識を改革する、風土を改革する』と考えるのであれば、そうせざるを得ない環境に追い込まないと、いつまで経っても変わらないというのが私の考えです。
民間企業でも、社内の緩んだ風土を変えることは容易ではありません。ですからその場合リストラなどを断行して、やらざるを得ない環境に社員を追い込むことは全世界どこでもやっていることです。ましてやがっちり守られている公務員さんが自らを改革できるなんて、とても思えません。
では市議会についてはどうでしょう。
舞鶴市議会の議員定数は30名。法令では『30名まではかまわない』となっていますので、別に30名じゃないといけないことはないのです。しかし先程も言いましたとおり、人間は自分に甘い生き物です。定数30の選挙に立候補者が31名しか出ないような選挙を戦っているようでは、競争原理も働きません。
数年後に厳しい選挙が必ず待っているから、少しでも頑張っておかないと存在感が薄れ有権者に投票してもらえない、そういう危機感が舞鶴市議会には決定的に欠けていると思います。
ですから議会をもっともっと活性化させるには、議員定数の削減しかありません。議員も厳しい環境の中にいてこそ行政に対してものが言え、激しく議論できるのだと思います(本当はいかなる環境であってもそうでないといけないのですが)。
議会改革の道のりは遠いです。なんせ、議会の改革をできるのは議会だけなんですから。
議長にも議会改革について話し合える機会をつくっていただけるようにお願いしていましたが、今のところ何も動きはありません。これからも、きっとないんでしょう。