元NHKアナウンサー、高梨敬一郎さんのお話を伺いました。自民党京都府連青年政治大学校です。政党の講義ではあるのですが、話したり聞いたりすることも社会人として大切なことですよね。
府連の事務局さんは講師を誰にするか、年度当初はいつも頭を悩ませていると思います。今日も大変勉強になる良い講義でしたよ。
参考になり、すぐに使える話をいくつも教えてもらえ、非常に得心したわけですが、なかなか実行が難しいな、というものを一つだけご紹介しましょう。
それは高梨さんは新人の頃、先輩から、アナウンサーの心得として『形容詞を使うな』と言われたんだそうです。
例えば『きれいな花菖蒲が咲き誇っています』はNG。『きれい』かどうかは視聴者の方が決めるのであって、アナウンサーは事実だけを伝えろ、それを判断されるのは視聴者自身なんだ、ということです。
『赤い花があります、青い花があります、この花菖蒲はあと2週間くらいまでが見ごろだそうです。』・・・これなら確かに事実だけを伝えています。このブログでは伝わらないと思いますが、高梨さんが例を挙げてそう言われたとき、本当にきれいな花菖蒲が目に浮かぶようで、『きれい』などという言葉を使うよりもよりももっと『きれい』と言っているような感覚に襲われ、体が身震いしました。まさにプロの技です。すごい!
高梨さんは話が上手くなりたければ聞き上手になれ、と言われました。さらに、話し上手は必ずしも聞き上手ではないが、聞き上手は間違いなく話し上手だ、とも・・・。
議員は往々にして、自分の考えを相手の言うことを遮ってまでもしゃべろうとする、自己主張の強い生き物です。しかし本当は市民のおっしゃることを聞いてナンボの商売でもあるのです。以後、気をつけましょう。はい。
帰りに綾部の塩見まりこさんのところへ寄りました。遅くまで居座ってしまってすみません。遅いのにいろんな人が出入りして、不思議で賑やかなおうちでした。
まりこさんの住んでる所の地域力はすごいですね、感心しました。