時々、まったく存じ上げない方から激励や今の行政運営に疑問を投げかけるメールをいただくことがあります。
本当にありがたいものです。面識のない人にメールを送ることはそれなりにエネルギーを使いますので、そこまでして意見を言っていただけるということに対して、私達は重く受け止めなければならないと思います。
昨夜もそんなメールをいただいたので、ブログで少し述べて見たいと思います。
私たちの選挙があったのは平成14年11月。
初めての議会となった12月定例会で、乳幼児医療費助成制度を小学校就学前まで拡充してほしいという市民団体からの請願が上がってきました。私は選挙前の公約でその必要性を訴えていたので、その請願の紹介議員になりかけていたのですが、保守系の先輩議員さんに強くたしなめられ、訳の分からないままに先方にお断りをしたということがありました。今思えば議員として大変恥ずべき醜態なのですが、選挙前から乳幼児医療制度の拡充を求めていたのは保守系ではどうも私だけだったようです。
結局制度そのものよりも、保守 vs 共産党 という政局の中で、自民でありながら共産党に相乗りするとは何事か、というお叱りだったわけですが、結果的にその請願は全員賛成で採択され、後で私は『じゃああの時たしなめられたのはいったい何だったんだ』と今でも納得がいっていません。
要するに、政策面で後れを取った保守系会派が体裁だけ整えたというだけの話で、このとき私は、『行き当たりばったりの政策ではだめだ、理念の軸がぶれてはならない』と思ったものでした。
その後は一般質問などでも取り上げたりしましたが、H15年9月から一部拡充されたので良かったと思います。これで十分とは思っていないので、さらなる拡充のチャンスを伺っているところです。
話を戻してその時の民生労働委員会で、『子育てとは本来、親・家族・地域社会がすべきものであるが、こういった請願が上がってくるのも今の社会情勢では仕方がない』というようなことをある議員さんが言いました。私はこの委員会所属ではありませんでしたが傍聴していたのでそれを聞いて、『あ〜あ〜バカなコト言うて・・・』と思ったのを覚えています。
そんなこと言い出したら保育所やいろんな子育てサービスを全否定しなければなりませんし、昔は介護保険なんかなくてもおうちで家族がお年寄りを介護したのです。子供は社会の宝だという建前を言いながら本音が覗いた一幕でした。
舞鶴市の17年度の予算は約330億円ですが、そのうち福祉関連は30%の約99億円です。そのほとんどは高齢者施策で、子育て支援のために使われているのは25億円、さらにその内訳を見ると保育所への経費が圧倒的で、つまり子育て支援=共働き支援で、在宅で子育てをしている人(専業主婦)に対するケアは本当に少なく、何でも自分でやろうとしている人にはまったく無関心な行政の姿勢が伺えます。今の制度では、子供を預けて働かなければ損なのです。
しかし乳幼児期の子供にとって母親の存在は大変大きいことは言うまでもありませんし、そのことと今の制度とのギャップは絶対に埋めていかなければなりません。
今学力の低下が問題視されていますが、学校の制度を変えるだけでは片手落ちだと考えています。学力の向上を考えるなら、学校に入る前の家庭教育に力を入れるべきです。